大間「悲運」のマグロ漁師山本さん、衝突事故でピンチ?!

    

マグロに賭けた男たち」がテレ朝で毎年放送されています。

 

大間の漁師の中でも「悲運の漁師」と呼ばれている山本さん。

凄腕漁師がたくさんいる大間で、なかなか釣果に恵まれていません。

 

離婚も経験して、男手ひとつで息子二人を育てました。

毎年テレビで山本さんを見ていると応援せずにはいられません。

 

その山本さんが今度は船の衝突事故を起こして、

さらにピンチが訪れたようです。

 

今回は、大間のマグロ漁師である山本さんについてまとめていきます。

 

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目次

悲運の漁師 山本さん

大間のマグロ漁師である山本秀勝さん

「マグロに賭けた男たち」の番組では

山本秀勝さんに番組開始当初から密着取材していて、

19にも渡ってずっと続いています。

 

山本さんは何十年もマグロ一本釣り漁を続けていて、

大間では大ベテランの漁師さんです。

 

※この記事は2021年1月4日に更新しています

 

「悲運の漁師」と呼ばれている

大間では凄腕漁師ばかり目につきますが、

常に釣果のある漁師さんはごくわずかです

 

山本さんも常にマグロの一本釣りを狙っていますが、

なかなか釣果が出せていませんでした。

 

山本さんは離婚を経験していますが、

男手ひとつで2人の息子さんを立派に育て上げています

 

漁師と仕事しながら家事や育児をこなし、

山本さんがおにぎりを作るシーンはとても印象的でした。

息子さんの弁当を朝早くに黙々と作っている場面もありましたね。

 

家賃3000円の町営住宅に住んでいた時期もありました

なかなかマグロの釣果にも恵まれない時期が重なったりもして。

 

そんな山本さんにいつからか、

「悲運の漁師」と番組で呼ばれるようになります

 

苦労している漁師である山本さんに、応援する視聴者が増えました

 

3年間マグロの釣果がなかった

なにをやっても空回り・・・。」

なんて山本さんが実際に愚痴をこぼす場面がありました。

 

実際に3年間、マグロの釣果がありませんでした

 

漁師さんは船の大きさでも違いはありますが、

燃料代だけでも一度に3~6万円ほどかかってしまいます。

 

釣果が上がらないと諸経費を賄えず、漁に出られない漁師さんもいます。

生活自体が苦しくなっていく現実があります

 

年季の入った船でマグロと格闘

凄腕の漁師さんは、

最新鋭の設備を備えた船でマグロの釣果を上げています

 

山本さんの船は、

かなり年季も入っていて整備や設備が整ってはいませんでした

 

その後、年老いた父親に借金の保証人になってもらい、

その資金で最新のソナーを導入していました

 

その成果もあって、

4年ぶりにマグロを釣り上げることができました

山本さんのご両親が涙して喜んでいたシーンがとても印象的でした。

 

山本さんという漁師の人生は、

誰もが応援したくなるし胸が熱くなる場面が多いのです。

 

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山本さん語録の「やーい」

山本さんの口癖

山本さんには有名な口癖があります

 

なにかトラブルに見舞われたときに、

やーい」とよく叫んでいます。

 

なにかしらの悲運に見舞われたときに、

必ずといっていいほど聞くことができます

 

マグロの釣るために投げたエサを海鳥にとられてしまったときや、

釣り針が外れてしまったときなど決まって出てくる口癖です

 

やいやいやい」なんて連発するときもあって、

思わず笑ってしまう場面も多かったりしました。

 

船の故障やトラブルなどの数々の「悲運」

船上でのトラブルがよく放送されている

 

山本さんの船は老朽化が激しく、エンジンがトラブルを起こしたり、

マグロを失神させる電気ショッカーが作動しないこともありました

 

またマグロを釣り上げるときに、

釣り糸がめちゃくちゃにからまってしまうときもありましたね

 

マグロの釣果が出ないと船の整備や設備にもお金をかけられず、

悪戦苦闘する山本さんに視聴者には響くものがあります

 

そんなときよく聞こえてくるのが、「やーい」

 

大間の漁師さんの間ではよく使われる方言らしく、

こん畜生」的な意味合いが含まれているようですね。

 

山本さんの不器用さに共感

山本さんを応援したくなる理由は・・・?

 

山本さんは淡々とマグロを何本も釣り上げていくような、

達人」のようなタイプの漁師さんではありません。

 

どちらかといえば不器用で、人間味が溢れる感じの漁師さんです

だから視聴者は応援したくなるし、共感さえも覚えます。

 

マグロと格闘して引きずり回されてしまったり、

体当たりを食らってしまう過酷な場面もありました。

 

投げ入れたエサを海鳥に取られてしまうことも・・・

肝心の釣り糸を絡ませてしまったり・・・

 

そんなときには必ず、「やーい」は聞くことができましたね。

 

マグロの釣果があったときは寿司

マグロを釣ったときには、

スーパーでお寿司を買って食べています

 

自分へのご褒美とゲン担ぎを兼ねているようですね。

ただ、100キロ級の大物マグロを釣り上げたときだけ

という山本さん独自のこだわりがあります

 

お寿司を食べる山本さんがとても嬉しそうで、

こっちまで嬉しくなりましたね

 

とても山本さんらしさが出るのが、

喜んでいるときとなにかトラブルと格闘しているときですね。

 

山本さんの「やーい」は、

絶妙な場面でよく出てくるので本当に印象的です。

 

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山本さんの息子さんも漁師です

山本さんの長男の剛史さんもマグロ漁師へ

以前は延縄漁の漁船で漁師として働いていましたが、

現在は父親と同じように一本釣りに挑戦されています。

 

学校卒業後は上京してサラリーマンをやっていたようですが、

漁師の夢を捨てられず地元に戻り、

周囲の反対を押し切って漁師をされています

 

年齢が30歳になることもあってか、

漁師をやるなら今しかないと結論を出したようでしたね

 

山本さんも反対していた

漁師という安定していない職業に就くことについて、

山本さんは剛史さんに反対している場面もありましたね

 

自分と同じような苦労をしてほしくない

親として当然の思いですね

 

特に剛史さんは結婚していて子供もいるので、

将来的に不安な仕事をしてほしくないと強く思っていました。

 

剛史さんの決意は固かった

漁師としての父親の憧れを剛史さんは放送で語っていました。

 

剛史さんとって漁師の山本さんは憧れであり、

尊敬する親だったからです

 

卒業文集でも漁師である父親への思いを綴っていました

 

結婚して奥さんや子供がいるなかで、

安定しない漁師を選んだ剛史さんの決意は相当なものです

 

父親を超えたいと思うのは、

息子なら誰もが思う気持ちですからね。

 

結納資金をマグロの釣果で賄った

剛史さんの結婚の結納資金は、

山本さんが1日に2本のマグロを釣り上げて用立てた秘話

 

海の神様も応援してくれたのか、なんてとても感動しました。

 

そんな姿を見ていた剛史さんには、

マグロ漁師としての父親が憧れの存在だと確信できたし、

誰よりも誇らしく思えたのではないでしょうか。

 

このときは「悲運の漁師」ではなく、

凄腕のベテラン漁師」の山本さんがとても格好良かったです。

 

次男の浩貴さんもサメ漁のアルバイトへ

家族揃って漁師になるのは相当なことだと思いますし、

とても立派なことですよね。

 

山本さんが親として、

立派に子育てされていたのがよくわかりました

 

兄弟共に親である山本さんに憧れを持っていて、

とても尊敬しているから漁師の仕事を選んだことでしょう。

 

「マグロに賭けた男たち 2020 天国と地獄」では、

廃棄物回収の作業員の仕事をされていました

 

まだ年齢的にも29歳と若いので、

いずれはまた漁師を目指すかもしれませんね。

 

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山本さんの船が衝突事故でピンチに

他の漁船と衝突事故

山本さんにまた、さらなるピンチが訪れます。

 

自分の船が衝突事故を起こして、

船体に大きな穴が開いてしまう事件が発生。

 

他の船と接種事故を起こして、

船体の正面に大きな穴が開いてしまいました

 

マグロのエサとなる「さんま」を釣っているときに、

船同士が正面衝突してしまったとのことです

 

幸い怪我には至らなかったようですが、

船体に穴が開いてしまうと、当然漁はできません。

漁師にとっては致命的なピンチです。

 

まさに「悲運の漁師」といったところでしょうか・・・?

 

修理するのか、新しい船を買うのか・・・?

山本さんが選択したものは・・・?

 

修理するにしろ新しい船を買うにしろ、

どちらにしろ相当なお金がかかりますからね。

まさか「引退」ということも、

もしかしたらあるのかと思っていましたが。

 

実際には修理する決断はされていましたが、

かなりの出費だったことは間違いないです

 

まだまだ現役の漁師として続けていくことを覚悟した瞬間でした。

 

長男の剛史さんとの親子船も気になる

剛史さんもマグロの一本釣り漁師を目指していました

 

親子二人で何度か漁はやっていましたが、

釣果がないと生活できないため、

山本さんの紹介で知り合いの延縄漁に修業に出していました。

 

2018年は大物のマグロの初釣果をあげていました

こっちまで本当に嬉しくなる瞬間でした。

 

ゆくゆくは親子船でマグロと格闘する二人を見たい気持ちがあります。

親子船で漁をしている人達も実際多いですからね。

 

マグロに賭けた男たち 放送予定

2018年2月18日の15時20分から、

山本秀勝さん一家の軌跡を追う特別編が放送されました。

 

同日の18時からは、

マグロに賭けた男たち2018」が特番で放送されました。

 

また、2019年3月16日の18時55分より、

「マグロに賭けた男たち2019 絆」が放送されました

 

 

「マグロに賭けた男たち2020 天国と地獄」は、

2020年1月12日 20時~22時 に放送されます

 

2020年1月12日は特別編もあり、13時55分~15時20分

 

ぜひお見逃しのないように。

毎年の続編がとても気になりますね。

山本さん一家の活躍を毎年楽しみにしていますからね。

 

衝突事故のトラウマが襲う

船の衝突事故によるトラウマで、

マグロの仕掛けをなかなか投げ入れられない。

苦闘している山本さんの様子が放送されていました

 

でも、しばらくして漁師としての本能を呼び覚まし、

再びマグロ漁に挑んでいました。

 

自分にはマグロを釣り上げるしかない」、

そんな覚悟した山本さんが垣間見えた場面がありました。

 

愛猫「ピコ太郎」という家族が増えた

 

息子二人を立派に育て上げ、

二人とも独立して生活を始めたため山本さんは一人暮らしでした。

 

ただ同時に、愛猫の「ピコ太郎」が家で待っており、

猫をやさしく撫でている山本さんが印象的でしたね。

 

自分のため、家族のために再度トラウマを克服して、

漁に挑むことができたんでしょうね。

 

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「マグロに賭けた男たち2019 絆」山本剛史さん

2019年の山本剛史さん

山本さんの長男である剛史さんは、

2018年よりマグロ延縄漁の漁師をされています

 

船頭さんの下で働く、

乗り子」として日々経験を積まれています。

 

2019年3月の時点では33歳でした。

 

ただ今期マグロ漁は、

多くの漁師さんがマグロの釣果に苦しんでいるシーズンでした

 

剛史さんは実際に、

常に最低のことを考えて見越して行かないといけない。」

とマグロ漁の過酷な現実を語っていました。

 

奥さんもいれば子供さんたちもいるわけですからね。

マグロの釣果の良し悪しが生活に反映していきます。

 

まさに「釣れれば天国、釣れねば地獄」がそれがマグロ漁です

 

延縄漁で超大物マグロを釣り上げた

 

延縄漁で超大物を釣り上げていました

 

いつもの漁場でマグロを狙うというわけでなく、

龍飛沖まで範囲を広げて延縄漁でマグロを狙っていました。

 

愛する家族のため」という覚悟が海の神様に通じたのか、

195キロという超大物を釣り上げていました。

 

剛史さんはもとより奥さんの笑顔がとても素敵でしたね。

疲れも吹き飛んでしまう瞬間だったでしょう。

 

これからも剛史さんの活躍に期待しています。

 

「マグロに賭けた男たち2019 絆」山本秀勝さん

山本さんに変化が

眼鏡を使用されていましたね

 

以前よりも目が悪くなってしまったらしく、

「遠くが見づらい」と語っていました

 

山本さんは「自分の目」と長年経験から、

マグロを狙っていくタイプの漁師さんです

 

遠くで跳ねるマグロを見逃してしまえば、

釣果は確実に下がってしまいます

 

年齢も2019年3月の時点で65歳でもあるし、

誰もが老いや衰えを感じていくものですからね。

 

「悲運の漁師」から「凄腕漁師」へ

 

11年ぶりに1日2本のマグロを釣り上げていた

 

不漁の年で多くの漁師さんが苦しんでいるときにですよ

メガネの効果もあったんでしょうかね。

 

山本さんの長年の経験から、

マグロが通るポイントがあってそこをずっと狙っていたとのことです

 

1本目は56キロ、2本目は68キロで、

やや小ぶりとも思えますが、合計すれば128キロです

 

もうそこには「悲運の漁師」ではなく、

凄腕漁師」の山本さんにしか見えませんでした。

 

 

でも、当の本人は少し不満げでしたね。

やはり100キロ級を釣ることが最大の目標であるようです

 

山本家恒例のご褒美のお寿司は、お預けとなっていました。

 

再び悲運が山本さんへ

 

別日にまたもや山本さんの仕掛けにマグロが!

 

船の床板が割れているの直そうとしていたら、

いつの間にかマグロが仕掛けに食いついていました。

 

でも、ここからが長い戦いの始まりでした・・・

 

マグロの引きが強くて、

なかなか容易に手繰り寄せることができません。

 

マグロを失神させる電気ショッカーが作動しない!

 

後に判明しますが、ショッカーの配線が断線していました

ショッカーを諦めて腕一本で釣り上げるしかありません

 

マグロは弱まるばかりか、さらに糸を引いて暴れて逃げようとします。

 

徐々に体力を奪われていく山本さん。

もうすでに限界に近づいていました・・・

 

大間の漁師伝統の「助け船」

 

苦しんで格闘している山本さんへ「助け船」

 

体力も限界になっている山本さんのところに、

1艘の船が近づいてきました。

 

なんと長男の剛史さんが「助け船」として、

応援に駆けつけてきました

 

山本さんが連絡したのか、番組スタッフが連絡したのか、

たまたま偶然に通りかかったのかはわかりませんが

 

大間の漁師の伝統でもある「助け船」が、

「親子船」になるという最高の演出でしたね

 

マグロを仕留めたのは剛史さん

 

山本さんに代わって糸を手繰り寄せて、

最後にとどめのモリを突いたのは剛史さんでした

 

剛史さんの「助け船」と成長の甲斐あって、

ようやく78キロのマグロを釣り上げることができました。

 

山本さんは後に「剛史はモリを打つのが下手」、

などと照れくさそうに語っていましたが、

漁師としての剛史さんの成長を認めていて本当に嬉しそうでしたね。

 

 

お前は俺の宝 親父は俺の鏡

という素敵な二人の写真に全てが詰まっていました。

 

「マグロに賭けた男たち2020 天国と地獄」山本さん編

いきなり「悲運」か?

 

初っ端から悲運は起こった

 

また今年もマグロ漁のシーズンが始まり、

山本さんがまず最初に釣り上げたのは、

お菓子の袋でした・・・

 

それから手繰り寄せた糸がぐちゃぐちゃにからまってしまい、

これはもう、どうにもならない。」

なんて山本さん自身が愚痴をこぼしていました。

 

去年はメガネをして漁をしていた山本さんでしたが、

今年は全くしていませんでしたね

 

マグロのエサのフクラギを狙うも

 

エサにはならない大物のフクラギが釣れてしまう

 

普通の釣りであればかなりの大物にはなりますが。

マグロのエサとしては使えないほどの、

大きく見事なフクラギを釣り上げてしまいます。

 

今度はかもめが釣れてしまう

 

気を取り直して再びフクラギを狙うも、

今度はかもめが釣れてしまいます。

 

釣り糸を手繰り寄せて、

針を外して逃がしてやっていましたね。

 

なんとも初っ端から山本さんらしさ全開で、

なんだか不思議とホッとしてしまいました

 

大間のマグロ漁は記録的な不漁が続く

 

2018年からマグロ一本釣りの漁獲高は急激に減少

 

2017年の漁獲高10分の1以下にまで落ち込んでいます

 

番組では若手の一本釣り漁師さんらが不漁に耐えかねて、

延縄漁に切り替えるなどの深刻な状況が放送されていました

 

山本さんも同様に苦戦を強いられていた

 

山本さんは仕掛けを2つに増やして少ないチャンスでも、

可能性を少しでも上げるために必死にマグロを狙っていました。

「シャンボ」という大きな竿の仕掛けです

 

「困った海だな・・・。」

 

仕掛けを2つに増やして幾日も漁に出ましたが、

マグロの姿さえ見つけられない日が続きます

 

まさに「釣れれば天国、釣れねば地獄」。

マグロ漁という仕事の過酷さが改めて伝わった瞬間でした

 

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山本さんの仕掛けにマグロが

 

ついマグロが・・・!

 

「跳ねた 跳ねた 跳ねた」

 

山本さんがそう叫んで指さした方向に、

念願だったマグロの群れが海面を跳ねていた。

 

素早く船をマグロの群れの近くへと移動させる。

山本さんの長年の経験から、エサにはフクラギを選んだ

針をつけてマグロ目がけて海に放り込んだ。

 

「いる いるよ」

 

そう呟いた山本さんには確信めいたものがあった。

他の漁船も跳ねたマグロを追って来て、

山本さんの船に近づいてきた。

 

今日の大間沖にはマグロがいる

虹までもがきれいに映ってたいた。

独特な静寂のなか、ただひたすら、

マグロが食らいつくのを山本さんは待っていた。

 

マグロが喰らいついた

「やい」

 

「なんぼか 大きい」

 

マグロの喰らいついた糸を手繰り寄せながら、

山本さんはその手応えをそう表現した。

100キロ級の大物かもしれない

 

「やい」

 

ついに出た。いや、思わず出たか。

山本さんが苦戦しているときによく聞かれる言葉だ

 

必死に糸を手繰り寄せている山本さんに対して、

マグロは必死に抵抗を続け、

山本さんの体を引きずるぐらいの勢いがある。

 

力づくで引けば糸が切れてしまう。

でも、引かなければマグロを上げられない

そんな駆け引きがしばらく続いていた。

 

大間のマグロは賢い

 

「やぃっ マズイな」

 

そう言い放つと、

山本さんの表情が一気に険しくなる。

どうやら抵抗しているマグロが、

船の下へと潜り込んでしまった

 

大間のマグロはずる賢い

 

大間のマグロ漁師なら、誰でも口にする言葉だ。

知恵があり、船の下に潜り込りこんで、

糸を船べりに擦って切って逃げようとするからだ

 

糸を切られまいと必死で堪える山本さん、

糸を切ろうと必死で暴れるマグロとの一騎打ちだ

 

もうすぐ決着のときが訪れる気配はしていた。

 

電気ショッカー投入

 

マグロまで25メールを表す糸の繋ぎ目が見えた

 

ここまで来ると、電気ショッカーのチャンスだ。

電気ショッカーでマグロを失神させれば勝負あり。

 

やや強引に山本さんは電気ショッカーを投入した。

ショッカーのコードが一気に伸びていく。

それを確認しながらスイッチを押した。

 

だが、再びマグロが暴れだしてしまった

 

ショッカーの作動中のベルが鳴り響くなか、

糸の巻上げ機が唸りをあげている。

マグロがまだ必死の抵抗を続けていた

 

あっ 切れちまった

 

あともう少しというところで、

マグロは糸をまた船べりに擦りつけ切ってしまった。

 

プッツリと切れた糸と船べり擦りキズ、

山本さんの悔しさだけが残ってしまった

 

まさに「天国から地獄へ」の瞬間だった。

 

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亡き父が遺してくれたもの

亡くなったお父さんからの教え

 

歩いていればいつか当たるかもしれない

 

亡きお父さんが山本さんに遺してくれた言葉です。

 

山本さんのお父さんも漁師でした。

釣果に恵まれない山本さんをいつも励ましていました。

 

今日ダメだったら 明日行って獲ってくる

また明日ダメなら 次の日 漁をして

歩いていれば いつか当たるかもしれない

 

そんな言葉を山本さんへいつも言ってくれていました。

3年ぶりにマグロを釣ったときは涙して喜んでくれました

 

そして山本さんは、

そのお父さんが遺してくれたヤッケを着て漁をする

と言い、大間の海へ船をた

 

一度も使ったことがなく、新品でしたね。

 

また大物か?!

 

 

エサをサンマからフクラギに変えた。

 

亡き父の形見のヤッケを着込んで、

なにかを覚悟したかのような山本さん。

 

最初は山本さん独自のサンマの仕掛けを、

エサに選んでいましたが、

30分ほどでフクラギに変えていました。

 

「昼だべ 昼」

 

なんて、昼食をとろうとしていた矢先、

仕掛けにマグロが喰らいつきました。

 

糸から伝わってくる大物の予感。

巻き上げた糸をさらに伸ばしてしまうほど

 

今日は逃がさねぇよ

今日は逃がさねぇ

 

山本さん自身に言い聞かせている感じでしたね。

4日前に糸を切らして逃げたマグロより大きい

今回は絶対仕留める、

その覚悟だけがよく伝わってきました。

 

またマグロが船底へ

 

 

前回の悪夢がよぎる・・・。

 

必死に糸を手繰り寄せる山本さん。

少しずつ少しずつマグロは近づいていました。

 

また、あと25メートルというところで、

マグロは船の下へ潜り込んでしまいました

 

今度だけは絶対に切られるわけにはいかない

力を振り絞って山本さんは堪えます。

 

「いいマグロだな」


電気ショッカーが効かない?!

 

あとマグロまで25メートルの繋ぎ目を確認して、

前回よりも慎重に電気ショッカーを投入した。

 

前回はこの時点で糸を切られてしまっているからだ

 

電気ショッカーが効いていないのか、

マグロの動きはなかなか止まらない

それでも山本さんは必死に堪えていた。

 

マグロが見えた

 

かなりの大物だ。

山本さんのモリがマグロの急所を突いた

勝負あった。

 

マグロを吊り上げるウインチからきしむ音が。

それだけ大きいということだ。

 

「いいマグロだな」

 

満面の笑みから出た山本さんの言葉だった。

山本さんの何倍もある大きさである。

 

159キロの超大物だった

 

100キロ超えの大物は3年ぶりの快挙だった。

この日の大間でマグロが獲れたのは3本のみ

そのなかでも一番の大物だった

 

今年3回目の当たりが

 

 

エサはフクラギを選択

 

今年の当たりは全部フクラギに喰いついているので、

当然な選択でしょう。

 

活きの良いフクラギを颯爽と海に放り込んだ。

 

「おっ 喰った」

 

山本さん発した言葉と同時に仕掛けに激しい引きが。

またしても大物の予感?

記録的な不漁のシーズンとは思えないほどだった。

 

今年3回目の山本さんの死闘がまた始まった。

電気ショッカー故障

慎重に糸を手繰り寄せていく

 

また、マグロが船の下へ潜り込んでいくが、

山本さんは今まで以上に冷静だった。

 

あと25メートルの繋ぎ目まで引き寄せて、

電気ショッカーを投入。

電気ショッカーが効かない!

 

後にわかるが、また断線が原因で故障していた。

マグロはおかまいなしに暴れ回る。

もう自力で釣る上げるしかない

 

「やい~!」

 

掛け声と共に山本さんがモリを突いた。

ヘトヘトだった山本さんは急所を外してしまった

暴れ回るマグロのエラになんとかカギを喰い込ませた。

 

ウインチのワイヤーが絡まっていた

 

マグロを吊り上げる肝心のウインチのワイヤーが、

絡まってしまっていた

慌てて直してなんとか115キロの巨大マグロを釣り上げた。

 

 

今回は山本さんらしさが全開でした

 

「悲運漁師」から「幸運の漁師」へ

「偶然だと思うで」

腕でもなんでもねぇし

 

大物マグロを2本も獲ったのに冷静な山本さんの言葉でした。

山本さんらしさがとてもカッコよかったですね。

 

でも、なんたが見えない力も応援していたような気もします

 

歩いていれば、いつかは当たる。」

 

亡きお父さんが釣果の上がらない山本さんに遺してくれた言葉。

お父さんの形見の品のヤッケを着てすぐ釣果があったのは、

全部が偶然とは思えませんでしたね

 

細間さんと同じく「海の神様」の後押しがあったのかな、

なんてしみじみ思いました。

 

山本家恒例の寿司も食べられた

 

100キロ以上の大物マグロを釣ったときにだけ、

スーパーで寿司を買うというものです。

こちらも3年ぶりだったでしょう。

 

長男武史さんのご家族もお祝いに駆けつけてましたね。

まさに「地獄から天国」、

悲運の漁師」から「幸運の漁師」へ変わった山本さんでした。

 

これからもずっと応援しています。

 

 

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少しでも参考になれたら嬉しく思います。

ここまでお読みくださり、本当にありがとうございます。

 

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