初競りとは?マグロの過去最高額や漁師の取り分とは?高騰するもの。
正月というと、
毎年ニュースの恒例になりつつある「マグロの初競り」です。
初競りのマグロの値段が毎年話題になっていて、
「風物詩」にもなっていますね。
初競りとはどういものなんでしょうか?
またなぜ、初競りは価格が高騰するんでしょうか?
初競りはご祝儀的な意味合いが強く、その値段が高騰します。
「マグロに賭けた男たち」とは初競りに関わる人たちのことです。
今回は初競りやマグロの過去の最高金額や漁師の取り分、
また、初競りで高騰するものついてもまとめていきます。
初競りとは?
初競りとは?
その年に初めて行われる市場での競り売りのことです。
東京では築地が有名ですが、地方各所の市場で初競りは行われています。
その年の各商品、野菜や果物、
魚や肉など価格の相場の判断材料や宣伝になっています。
新年の仕事始めの「縁起物」でもあり、
景気づけや商売繁盛、繁栄の意味を含んでいます。
市場の人間だけでなく、消費者も縁起物として「初競り」を注目しています。
御祝儀的な意味合いを含んでいる
縁起物ということで御祝儀的な高値が付くことが多く、
毎年その取引きされる金額が話題になっています。
話題になることでその商品や取引業者の宣伝にもなることから、
初競りの取引きの金額は高騰することがよくあります。
通常の価格の倍以上から10倍以上にも高騰することがあるし、
宝くじの高額当選のような金額が付いたりするから驚きですね。
初競りで高騰したもの
天然のマグロ
毎年びっくりするような値段で取引きされるのは、
クロマグロです。
東京の築地から続いていて、現在は豊洲で行われています。
北国を中心にした天然のマグロが集まってきます。
青森県津軽海峡の「大間産の天然マグロ」はとても有名です。
2013年には過去最高額の1億5440万円の値が付きました。
「縁起物」なので魚を扱う寿司業者たちはどうしても手に入れたい、
そのため競争になり、値段が吊り上がっていきました。
「すしざんまい」という大手寿司チェーンが競り落として、
毎年のようにニュースにもなっていますね。
マグロの初競りで取引きする常連さんです。
2019年は史上最高額、3億3360万円の値が付きました。
初競りはマグロだけではない
また2008年と2014年には、
夕張のマスクメロンに2玉250万円の値が付きました。
同じ会社が競り落としています。
ニュースで話題にもなりました。
2016年には、石川県産の高級ブドウ「ルビーロマン」が、
1房110万円で取引きされました。
同じく2016年に、
宮崎県産のブランド完熟マンゴー「太陽のたまご」が、
2個入りで20万円の値が付きました。
マグロの高騰が一番高くて注目されがちではありますが、
他にもブランドの果物には初競りで高値が付くことがよくあります。
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過去のマグロの初競り価格と漁師さんの取り分
この記事は2023年1月に更新しています。
過去の競り価格とマグロの大きさのまとめ
- 2007年 417万円 206㎏
- 2008年 607万円 276㎏
- 2009年 906万円 128㎏
- 2010年 1628万円 232㎏
- 2011年 3249万円 342㎏
- 2012年 5649万円 269㎏
- 2013年 15540万円 222㎏
- 2014年 736万円 230㎏
- 2015年 451万円 180㎏
- 2016年 1400万円 200㎏
- 2017年 7420万円 212㎏
- 2018年 3645万円 405㎏
- 2019年 33360万円 278㎏
- 2020年 19320万円 276㎏
- 2021年 2084万円 208㎏
- 2022年 1688万円 211㎏
- 2023年 3604万円 212㎏
すしざんまいが初競りの常連
2007年と2012~2017年は「すしざんまい」」が競り落としています。
2014年から2016年は値段がかなり下がりましたね。
2013年の1億5540万円という高値から、
ライバルが競りに参加しなかったためです。
2017年には再び、
競りの競争になり過去2番目の価格まで高騰しました。
2018年競り落としたのは?
最高価格で競り落としたのは「すしざんまい」ではありませんでした。
競り落としたのは、仲卸仲介大手の「やま幸」さんで、
その販売先が「鮪 銀座 おのでら」さんという寿司屋さんでした。
ただ「すしざんまい」は、
「1番マグロ」という1キロ当たり最高額の16万円、
大間産のマグロ190キロを3040万円で競り落としています。
競り価格では連覇を逃しましたが、
「1番マグロ」という品質は最高のマグロを手に入れています。
ちなみに、
「やま幸」さんが競り落とした3645万円のマグロは1キロ当たり9万円でした。
競り価格は1番ですが、キロ単価は3番目の「3番マグロ」ということです。
もはや「マグロに対する想い」を賭けての闘いですね。
2019年に豊洲で史上最高額のマグロ
2019年は築地から豊洲への初競りとなり、
史上最高額の3億3360万円の値が付けられています。
1キロ10万円から競りが始まり、
結果は1キロ120万円当たりという破格でした。
競り落としたのは「マグロ大王」と呼ばれている、
木村社長が率いる「すしざんまい」さんです。
御祝儀価格というのもを超えていて、
喜代村の木村社長のマグロに対する執念ですね。
中とろ1貫321円の通常価格で提供したというから、
さらに驚きました。
2020年の初競り価格は?
大間産の276㎏のマグロに1億9320円の値が付きました。
令和初の初競りを制したのは、またもや「すしざんまい」の木村社長です。
「お客さんのために一番良いマグロを届けたい。」、
毎年のように聞かれるコメントですね。
来年もまたさらに楽しみになりますね。
2021年のマグロ初競りは?
大間産の208㎏のマグロに2084万円の値が付きました。
今回は仲卸業者の「やま幸」さんが競り落とし、
「銀座 おのでら」さんで振舞われるとのことです。
実は2018年にも、
「やま幸」さんと「銀座 おのでら」さんが競り落としています。
2084万円でも物凄い値段なんですが、
今年はコロナも影響してなのか、
去年や一昨年のような破格にはなりませんでしたね。
2022年の初競り価格は?
去年から宝くじの高額当選のような値段は付いていませんが、
初競りとはまさに「縁起物」です。
一番マグロとして認められた漁師さん、
競り落とした業者としては一生ものの価値があります。
コロナの終息がなかなか見えない世の中で、
初競りという縁起物に勝負をかけている様子が、
庶民の我々に元気をくれますね。
来年もまた楽しみになります。
2023年の初競り価格は?
青森大間産のマグロで、212㎏に3604万円の値が付きました。
3年連続で「やま幸」さんが競り落としています。
やはり縁起物には漁師さんも業者さんもこだわるものですね。
f釣競りのマグロは、一皿1040円で振舞われるとか。
この値段が高いか、安いかはみなさんの判断ですね。
さらに驚きなのは、釣り上げた漁師さんです。
実に7回も初競りマグロを釣り上げています。
竹内正弘さんです。
宝くじに例えるなら、7回も高額当選していることに。
凄い強運と実力の持ち主なのでしょうね。
漁師さんの取り分とは?
競り落とされた価格の9割は漁師さんの取り分になります。
まさに「一攫千金」ですね。
宝くじに当選したような金額にもなるわけです。
ただ、漁師さんは必ずマグロは獲れるわけじゃないし、
命懸けの仕事でもありますからね。
初競りで高値がつくかどうかは予想できないですからね。
価格が低いときは・・・。
また、船の燃料代や維持費はかなりの出費となっています。
低いといっても初競りの価格は、通常の数倍以上の価格なんですけどね。
ただ、初競りにかかるマグロは普段よりも高値で取引されるので、
漁師さんたちも「初競り」に賭ける思いは相当なもののようですね。
「マグロに賭けた男たち」という番組をテレビ朝日でやっているし、
テレビ東京でも「巨大マグロ戦争」という特番をやっています。
漁師さんの人生や生き様が伝わる番組ですね。
筆者も大好きで毎年見ています。
初競りのマグロのまとめとマグロに賭けた男たち
すしざんまいには頭が下がる
「すしざんまい」さんはあくまで「縁起物」として競り落として、
お客さんにまず喜んでもらうことを目的にしているようです。
2019年での史上最高額は木村社長の執念でしょう。
「絶対に1番のマグロを買う」と豪語していて、
実際に競り落としていますからね。
しかも初競りだからといって、
マグロを高い値段で提供していません。
それには本当に凄いなと思うし、
頭が下がる思いですね。
「寿司」は高いイメージ
「寿司」というと回転寿司以外は、
「銀座」「高い」「時価」なんてワードが未だに浮かびます。
「すしざんまい」さんが初競りにしていないときは、
「銀座の老舗のお寿司屋」さんが毎年競り落としていました。
そのときは庶民では、
なかなか食べることのできない値段だったんじゃないでしょうか?
マグロに賭けた男たち
毎年の高値で競り落とされるマグロにの報道に対して、
賛否両論はいろいろありますが、
「3億3360万円で競り落とせるのは凄い」と単純に思います。
誰でもできるわけじゃありません。
行動力と資金力、マグロに対する情熱など、
全てが揃っていなければできません。
ある意味、本当の「マグロに賭けた男たち」ではないでしょうか?
命懸けてマグロを吊り上げる漁師さんも凄いですが、
競り落とす業者の側も人生を賭けていますよね。
2018年は築地最後の競り
特に2018年は築地で最後の初競りということで、
地元の業者さんの気合が違っていました。
2019年より市場が築地から豊洲に移転するためです。
どれだけ宣伝効果があるのかわかりませんが、
その資金力と情熱は尊敬してしまいます。
2019年は豊洲移転後初の初競り
「縁起物」「御祝儀」と捉えれば、
最高の初競りになったでしょう。
素晴らしいスタートだといえますね。
史上最高額に関しては、
釣り上げた漁師さんも競り落とした業者どちらも、
単純に驚いてるんじゃないでしょうか。
今後また最高額を塗り替えるのか、
来年もまた楽しみにしています。
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少しでも参考になれたら嬉しく思います。
ここまでお読みくださり、本当にありがとうございます。
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